足のトラブル

足のおはなし

かつてイタリアルネッサンスの偉人、レオナルド・ダ・ビンチは足について、

足は人間工学上、最大の傑作であり、そしてまた最高の芸術作品である。

と述べています。


手や足は、筋肉、骨、靱帯、腱などで構成されています。何かのホルモンを作ってくれる様な重要な臓器が収まっているわけではないし、 おまけに足は思考の中枢である脳から最も離れたところに位置するので、 普段は軽視されがちです。

しかし、ヒトにとっての足は唯一の移動するための、 なくてはならない器官です。私たち哺乳類の中でも、移動をこれほどたった2本の足に依存している 動物は他にいません。ヒトに遺伝的に一番近いチンパンジーやゴリラでも、 継続的な二足歩行は不可能です。

なぜなら、骨格自体が直立二足歩行するようにデザインされていないからです。


日本語で『足』というと、股関節につながる脚のつけ根、 太ももから足のゆび先までの全体を表す場合と、足首から下の部分のみを表す場合の2通りの使い方が併用されますが、太ももから足首までを『脚』(レッグ)、足首から下を『足』(フット)として区別します。

健 康で、正常に鍛えられた人間の体重の50%は脚です。そして、人間の筋肉の70%を脚の筋肉が占めています。人間は足を使って活動するようにできているの です。筋肉の運動は整脈中の血液を心臓に向かって押し上げる働きがあることが知られていますが、その脚の筋肉や足指を十分に使わないとき、 整脈のポンプ運動が低下し、新陳代謝や血液の循環が鈍り、 様々な疾病や障害をひきおこします。
特に、足の指から足の裏にかけては神経が集中しており、足に感じる刺激は、 靱帯、神経、脊髄を経て大脳に至り、足指の自由な運動は全身の筋肉運動に効果的に働いています。


人 間の足には、両足で56個の骨があり、この小さな部分で、208個ある身体全体の骨の4分の1を占めています。これは、生涯を通じて2本の足にかかる約1 億8000トンもの体重の負荷を合理的に分散しながらバランス良く受け止めるために必要な構造なのです。直立した人の足の骨の構造を解剖学的に見ると、踵 に多くの体重がかかっており、踵部の丈夫な7個の骨で体重の9割を受け止めるような構造になっています。


骨 の模型を見ると足はアーチ(弧)を描いています。 なぜアーチを描いているのかというと、骨と骨とを互いに結び付けているこのゴム状の繊維のことを靭帯(じんたい)といいます。私たちが足に体重をかけると 靭帯はわずかに伸び、力が去ると元の形に戻ります。 靭帯のおかげで足の骨は規則正しくアーチを描き、丁度板ばね状のクッションの役割をしているということになります。

足を内側から見たときに“土踏まず”と言う地面に接地しない部分がありますが、これを“内側縦アーチ”といいます。


同様に外観上からは分かりませんが外側にも内側よりやや低めの“外側縦アーチ”が形成されています。

 


また足を前方から見ると横に広がるアーチ、“横アーチ”も認められます。 これら縦横の“アーチ構造”は、地面に接地し荷重が加わった際にそのアーチがしなり、地面からの衝撃を吸収する重要な役割を担っています。